プレイベント

2015/11/03

レジデンスアーティスト02:木村崇人

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木村崇人さんの作品コンセプトは「地球と遊ぶ」。たとえば重力や地磁気などの物理的な現象や機構を利用して、たのしく遊べる仕掛けをつくり出します。作品で遊ぶと、その背後に作用する地球の存在を再認識する体験につながっていきます。

「雲になる日」プロジェクトはそのような木村さんの志向性を、うまいかたちで実現するために見つけ出された手法です。すでに各地でこのプロジェクトは実行されて評判を得ていますが、それは種子島でもぜひ実現してほしいとお願いしました。

「雲になる日」は簡単にいうと巨大な日光写真です。デジタル写真世代にはピンとこないかもしれないけれど、おそらく年配の方はこどもの頃におもちゃの日光写真で遊んだ記憶があるのではないでしょうか。それでもこのような巨大な日光写真は例がないそうです。調合した薬品を木綿布に塗布して、巨大なフィルムを用意するのですが、薬品の調合は木村さんが独自に開発したオリジナルです。

被写体となるのは、露光ワークショップに参加したこどもたち、その土地にまつわる象徴的なオブジェ、たまたま見つけたものたちなど。それらが事前準備された感光布の上に配置され、遮光している屋外テントを移動すると露光開始。だいたい2分から3分間のあいだ、じっとしていなければいけません。木村さんによると、晴れ渡った日では影はくっきりと、曇った日では薄ぼんやりとなり、日によって仕上がりに変化があるそうです。

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露光が終わって処理をすると、鮮やかな青色をバックに人のカタチが幾重にも浮かんでいます。そのカタチはまるで青空に浮かぶ雲のように見えますね。最初は海に浮かべて宇宙空間を漂う作品イメージを考えていた木村さんは、雲になってふわふわと漂うイメージにたどり着きました。芝生の上に設置された作品はピクニックシートのよう、作品の上に載って鑑賞することもできます。

そういえば、この作品は人工衛星だいち2号のシルエットになっていることに気づいたでしょうか?

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  • 展示作品:雲になる日
  • 展示会場:広田遺跡ミュージアム
  • 展示期間:2015年10月31日~2015年11月○日
アーティスト略歴

木村崇人(きむら たかひと)
1971年3月5日生まれ 愛知県出身
1996年 東京芸術大学美術学部絵画科油画卒業
1996~98年 フランス政府給費留学
1998年 Ecole Superieure d’ Art et de Design de Reims(フランス)卒業
Diplome取得
2000年 東京芸術大学大学院美術研究科博士課程前期過程壁画修了
(修士学位取得)
2003年 東京芸術大学大学院美術研究科博士課程後期過程壁画修了
(博士学位取得)
2003~06年 東京芸術大学 非常勤講師
2004~07年 文化女子大学 非常勤講師
2007~09年 多摩美術大学 非常勤講師
2009~10年 香川県理科支援員配置事業 登録特別講師
2004年~ 地球と遊ぶプロジェクト 代表